「中国語検定」ではなく「台湾語検定」
そもそも日本人で台湾語を勉強している人は少ないので「台湾語検定」も当然ながら知名度はものすごく低いです。
中国語を勉強している人であれば、次の検定試験は知っているかもしれませんね。
- 中国語検定
- HSK
- TECC
- TOCFL
これらは全て中国語関連の検定試験です。
ちなみに、それぞれの詳細・比較については別記事に書きましたのでそちらを参考にしてください。

今回紹介するのは「中国語」ではなく「台湾語」の検定試験です。
現在「台湾語検定」は2種類ある
正確に言うと、「台湾語検定」という言葉はありません。
台湾で行われている台湾語の検定試験は現時点で2つあります。
- 「台灣閩南語語言能力認證」:台湾政府(教育部)主催
- 「全民台語認證」:国立成功大学主催
どちらも似たような検定試験なのですが、大きく違うのは主催(運営)団体の違いです。
一つは政府が、一つは大学が行っています。
ただ、テストの開発はいずれも成功大学が行っているようです。
(Wikipedia参照)
それでは、自分が今のところ分かる範囲で2つの試験について解説をしていこうと思います。
「台灣閩南語語言能力認證」
HP:https://blgjts.moe.edu.tw/tmt107/index.php
試験概要2018ver.:中国語PDF
主催:台湾政府(教育部)
開催:年に1回、8/11(土)(2018年の場合)
場所:台湾各都市
受験費:250元
テスト形式:筆記試験、スピーキング試験
(下記時間配分はA巻[最も低いレベル]の場合)

ピンイン表記:台灣閩南語羅馬字拼音(台囉拼音)
レベル:A巻、B巻、C巻の3種類(下記表参照)

「全民台語認證」
HP:http://ctlt.twl.ncku.edu.tw/gtpt/index.html
試験概要2019ver.:中国語PDF
主催:国立成功大学
開催:年に1回、2019/5/11(土)
場所:台南のみ
受験費:1,200元
テスト形式:筆記試験、スピーキング試験

ピンイン表記:台灣閩南語羅馬字拼音(台囉拼音)と傳統羅馬字(白話字・教会ローマ字)の2つから選択可。
レベル:テストは共通(1種類)でスコア形式(下記表参照)

2つの試験を比較しての総評
「台灣閩南語語言能力認證」は台湾政府主催の台湾語の試験です。
試験のレベルが3段階(A,B,C)に分かれているので、台湾語初級者でもとっつきやすいのではないかと思います。また台湾各地で受験可能なのもポイントだと思います。
また「台灣閩南語語言能力認證」の台湾語のピンイン表記は、政府推進の「台灣閩南語羅馬字拼音(台囉拼音)」のみになっているのもポイント。日本で出版されている台湾語の参考書でよく使われている「教会ローマ字」は非対応になっています。(「全民台語認證」は選択可能)
「台灣閩南語語言能力認證」の受験費用も250元と安いのもメリットのひとつです。
よって、上記の理由からこれから台湾語を勉強する人にとっては、「台灣閩南語語言能力認證」の受験を目指してみるとよいかと思います。
国際台湾語検定(ITPT)は継続してる?
ところで、ネットで「台湾語検定」と検索すると、国際台湾語検定(ITPT:International Taiwanese Proficiency Test)というものがヒットします。
「国際台湾語検定」
(http://ctlt.twl.ncku.edu.tw/itpt/jp.html)
これも実は、成功大学が「全民台語認證」をもとにして開発した外国人向けのオリジナルテストだそうです。ただ、2011年から世界数ヶ国で始まったもので、日本でも2011年に試験を行い、2015年と2016年にも日本で実施されたようですが、それ以降は情報の更新がなく、現在は実施されていないような感じまします。
まとめ
以上が「台湾語検定」についてのまとめとなります。
他に情報があればどんどん更新していく予定です。
台湾語を勉強したい方は是非検定受講を目標にしてみてもよいのではと思います!
以上、参考になれば幸いです!